月次決算速報 ~ 初心者がハマりやすい3つの罠
月次決算速報 ~ 初心者がハマりやすい3つの罠
そもそも月次決算速報って何日以内?
“5営業日”が推奨されています。
5営業日以内なら、売上・在庫・勤怠の一次データが出揃う最短タイミングで、誤差が数%の範囲で舵取りに十分な精度を確保できます。
また週次意思決定(販促・仕入・資金繰り)にまだ間に合うため、打ち手を当月中に回せるうえ、3営業日以内のような”早すぎ速報”より追加入力・差し戻しの手戻りが激減するため、月次速報=5営業日以内、と言われています。
しかし5営業日以内の速報が「出せずに」お困りの声をたくさん聞いています。
今日は、「よくある」問題、その原因、どうすればよいか?について、3つお話します。
1.データが締まらない(販売・購買・勤怠・在庫)
どんな状態?
月初に請求・検収・勤怠・棚卸の”未了”が山積み。そのままでは5営業日当日に売上・粗利・人件費が未確定のままになります。
なぜ起きる?
部署ごとに締め日がバラバラ/証憑の集め方が人まかせ(紙・写真・メールでバラバラ)だからです。
今日からできる!
- 全社「締めカレンダー」を1枚に統一しましょう。
例:販売・検収=月末、経費=25日締め、勤怠=末日、棚卸=月末17:00、集計期限=2営業日 - 提出様式を固定&必須項目を明記
EXCELやシステム等フォームを統一し、取引先・日付・金額・案件/部門コードは未入力不可に設定しましょう。
💡 ワンポイントアドバイス
“遅れたものは翌月扱い”を明文化すると現場が動きます。
2.売上計上基準があいまい(出荷/検収/役務完了)
どんな状態?
案件ごとに前倒し・後ろ倒しが発生し、月次の凸凹や粗利ブレが大きくなります。
なぜ起きる?
計上基準が文章化されていない、または検収メール・受領書の回収が遅いためです。
今日からできる!
- 商品/契約タイプ別の「計上基準表」を1ページで明文化
例:物販=出荷日/請負=検収日/保守=月次按分(日割りルールも明記)。 - 「検収未了一覧」を週次で更新
毎週金曜更新→5営業日当日に全社でゼロを目標に!
💡 ワンポイントアドバイス
「売上は証拠で計上。」証跡主義(証憑がなければ計上しない)を徹底します。
3.在庫・仕掛・原価の月次化ができない
どんな状態?
粗利が月ごとに乱高下。期末だけ棚卸で、月次の原価が当てになりません。
なぜ起きる?
月次棚卸や材料払出の記録が曖昧、間接費の配賦ルールが未整備なためです。
今日からできる!
- 月次棚卸を固定化(60分でも可)
主要品はABCで重点棚卸、棚卸表と時刻を固定。 - 簡易配賦を決める
標準原価が難しければ、労務時間 or 機械時間で按分でもOK!
💡 ワンポイントアドバイス
在庫の数え方と原価の割り方は全社で”1ルール”、棚卸と仕掛締めは毎月同じ日・必ず実施しましょう。
4.まとめ
月次速報は「5営業日」が現実的です。
売上・在庫・勤怠など一次データが揃う最短点で精度とスピードのバランスが取れ、当月内の打ち手に間に合います。
遅れる会社は、①締めの不統一、②計上基準の曖昧さ、③在庫・仕掛・原価の月次化不足がよく見られます。まずは全社締めカレンダーと様式統一、1枚の計上基準表、月次棚卸+簡易配賦でボトルネックを解消しましょう。